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ゼンソク人間学 with Sankei Shinbun
No.11

ぜんそく…
放置するとより過敏に

ぜんそくは慢性疾患。症状が治まったからといって治療を中断してしまうと気道がより敏感になり、少しの刺激でも症状が出やすい状態になるという。治療継続の大切さを聞いた。

治療継続でつらい症状から解放を

「症状ない」状態は
「治った」のではない

寺川 綾寺川:私は現在もぜんそく治療を続けていますが、治療によって症状が抑えられると“治った”と思ってしまうことがあります。それは大いなる勘違いなのですね。

小川:多くの他の疾患であれば、症状が治まれば、治ったということになりますが、ぜんそくは違います。「症状がない」イコール「治った」ではないということを知ってもらいたいと思います。慢性疾患なので治療を継続して再発や重症化しないようにすることが重要なのですが、ゴールが見えにくい。

寺川:治療の中断はどんなリスクがありますか。

小川:ぜんそくは気道が慢性炎症を起こして狭くなり、呼吸がしづらくなる病気ですが、ほこりなど、アレルギーを引き起こす物質によって苦しい症状が出ます。例えば、ほこりの量が10で症状が出る患者さんがいたとして、治療で症状は治まったとしても気道の炎症は続いています。そこで治療を中断してしまった場合、炎症が進行し、そのうちに9の量のほこりでも症状が出るようになり、さらに8の量でも…と気道がどんどん敏感になり症状が出やすくなるのです。

寺川:治療をきちんと続けた場合は?

小川:炎症の早い段階から治療を続けていれば、10の量で症状が出ていたのが、逆に20の量で、30の量で…と過敏な状態を和らげることができると考えています。

寺川:分かりやすいお話ですね。継続することの大切さがよく分かりましたが、患者さんにはどのように伝えているのですか。

小川:よくなると治療を中断し、悪くなると再び受診するという患者さんも結構いますが、その都度、継続の大切さを地道に説明しています。

繰り返し説明すること
医師としての使命

寺川:同じ患者さんに何度もというのは大変ですね。

小川:確かに大変ですが、繰り返し伝えることは治療と同じくらい大事な、医師としての使命だと思っています。なぜなら患者さんはもっと苦しい思いをしていますから。

寺川:せきの症状で先生の医院を受診する患者さんのうち、どのくらいの人がぜんそくと診断されるのでしょうか。

小川 栄治小川:かなりの数の患者さんがぜんそくと診断されます。風邪などのウイルスによる症状なら3日程度で治まりますが、1週間以上せきが続く場合は専門医に診てもらう必要があります。発熱がないのにせきが続くような際は、“空気がほこりっぽいから”などと思わずに、ぜんそくの症状かもしれないと認識してほしいものです。

寺川:きちんと受診することが大切ですね。私もかつて治療を中断してしまったことがありましたが、ぜんそくの患者さんは、早い段階で先生のような方から継続の重要性を伝えていただくことで、症状に伴う日常生活の制約から少しでも解放され、人生の可能性が広がっていくのではないかとつくづく思いました。

小川 栄治
プロフィール
  • おがわ えいじ

    小川 栄治(おがわ えいじ)

    おがわ内科呼吸器内科医院院長
    滋賀医科大学卒業。京都大学付属胸部疾患研究所、市立岸和田市民病院呼吸器科、京都大学病院呼吸器外科などを経て、現在、京都市中京区のおがわ内科呼吸器内科医院院長。2008年に京都大学大学院医学研究科で博士号取得。

  • 寺川 綾

    寺川 綾(てらかわ あや) ロンドン五輪で2つのメダル

    大阪府出身。近畿大付属高・近畿大卒。高2で出場した2001年福岡世界水泳で注目を浴び、04年アテネ五輪200メートル背泳ぎで8位入賞。07年、ミズノに入社。12年ロンドン五輪では100メートル背泳ぎと4×100メートルメドレーリレーでそれぞれ銅メダルを獲得。1児の母でもある。

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